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ガキの頃からソニーファン。国内家電メーカーなら、なんたってソニー。
歳くっても「やっぱりソニーだよね~」な世界の中でヌクヌクし続けていたかった……。
さて、発売されたばかりの「Xperia GX」。
発売日ズラすというここでも掟破り。一度発表した発売日を変更するって凄いことですよね。しかもお盆休み期間に完全にズレこむという、商戦的にもヤバいズラシ方。docomoにとっても二枚看板のうちの1台でしょ。
余程のことがない限りズラさない、いやズラせない。チップセットの供給不足ならともかくですが、チューニングテストの最中に致命的な“何か”が発見されて対応した……とかも考えられる、と。
さて、実機。
ワンセグ付いていないという点もあるけれど、明らかに持ってみて軽い。UIのチューニングとかもソツなくまとめている印象。液晶も悪くない。
そもそもGoogleに請われてAndroidに参入したという歴史があるし、ガラスマとは言ってもソニエリでグローバル市場にもいち早く対応していた。
つまりSamsungの立場になっていてもおかしくはなかった、と。
で、ソニーの最新のIRを確認してみた。
第一クォーター。240億円以上の赤字。特に「MP&C」部門、モバイルプロダクツ&コミュニケーション部門の損失が突出している……。
前年は丁度、震災直後ということもあり、基本的にはソニー以外の企業も売上を落とす傾向にあるので対前年で今年は有利。またスマホブームは着実にキテるので、売上自体は凄い伸びている。けれど、激・赤字。
本業の家電とかもシビれる状態に陥っている……。
ここで「GX」に話を戻す。
プロダクツとして美しいと感じる。妙齢の女性がケータイショップ店頭でGXを受け取って、商品説明とか受けていたけど、大柄なボディだけど女性にも似合うよな、と思った。
ただし、個人的な印象は「スマホが分かっていないな」ということ。
素人がそう感じます。
確かにアークデザインは手に馴染む。けれど、それは「通話」に関してでしょう。
けれど、スマホは、メールも打つし、SMSも打つし、ツイッターもするし、ガラケー並にテキスト入力する機会は多いはずです。
ガラケーの場合は、そもそもコンパクトだし、メカニカル・キーボードが独立していたわけですから、別にいいわけです。
で、スマホの場合も「片手持ちでフリック入力」するほうが効率がいいのでは?
で、上の写真左が「Galaxy S3」で右が「GX」。
角の形状に注目していただきたい。GXはトガっているでしょ。
わずかな違いのように感じられるけど、この部分の形状の違いが凄くデカイ。
しかもGXはアークデザインということで、四隅にかけて「肉厚」になっている。わざわざ。
カタチは美しいと思いますよ。けれど「スマホとしての機能」をわざわざスポイルしているわけ。
ソニーはデザインの素晴らしさも会社としてのDNAだと思います。けれどGXとか眺めると、インダストリアル・デザイナーもハード側の人種なんだな、ってことなんですね。
もちろんハイスペックなハードウェアを詰め込むだけ詰め込んで最終的なカタチは“ガンプラ”みたいにしちゃうメーカーよりよほどいいですがぁ。(あ。ガンダム大好きですから。爺なのに、今だに次のユニコーン早くみたいなと思っていたりします・笑)
つまりですねぇ。
スマホは電話機の延長線上にはない、わけです。
でも「GX」に触れて感じるのは固定の電話機とかガラスマの延長線上の文脈でデザインしているのでは?ってことなんです。もちろんそれがソニーの歴史であると同時に、国産家電メーカーが円高があるにしろ、敗北し続けている原因なんですね。
で、この印象は「Xperia SX」も同じ。全部入りにもかかわらず、ここまで小さくてここまで軽い。カラバリもかわいい。
本気で話題性はバッチリ。個人的にもSXで多くが検索されていることを実感している。
でも稼働機の画面の極小な文字とか眺めて思うわけです。「スマホって何?」と。
SXも完全にハードの凄さから企画が立ち上がっているでしょ。もちろん「これこれ、これが欲しかったんだよ」という人はいると思いますよ。世の中広いですから。
でもね、ってことなんですよね。
もちろんお金持ちは新規契約して欲しかったから買ったというのもあるでしょう。でも少数派ですよね。そういう買い方する人って……。
だから最新のGXもSXも感じられるのは「昭和のものづくり」。
で、実際の最新モデルに触れてみて純粋に「最高のスマホを作ろう」ってトライしているのは、SamsungとHTCの二社なんですね、個人的には。
同じ韓国でもLGは、Samsungとのガチを避けているのは明白でしょう。なので4インチと5インチみたいな感じで微妙にズラす、と。彼の国の事ですから国策ラインナップかもしれませんな……。
で、Galaxy S3とHTC Jの2台に共通しているのは、「面白くも可笑しくもないカタチ」ということ。
これは卵のカタチがうずらも鶏も烏骨鶏もダチョウも雀も……あーきりがない・笑、大小はあれどカタチは同じということ。と似ているかな、と。
よほど技術的な革新なくば、きっとスマホに求められるカタチって収斂してゆくと予想します。
液晶とか、電池の持ちとかが差別化の要素。スマホもコモディティ化してゆくので、カバーなんてつけない……人が多数派になるはず。
韓国製がどうしたとか、国産がどうしたとかも言わなくなる……。
だってただの板だから・笑
ここでiPhone5を考えると、きっと小さすぎると感じる人のほうが多い。
特に日本語、北京語、ハングル語みたいな2バイト文字の人たちにとって。そして1バイト文字の世界の人たちも物理的に小さすぎる……と思っている人も多いはず。
AppleはiPadとの連携というのが頭にあるから、その時点で「ベストのスマホ」とはなっていない可能性があるというわけで……。Appleは現状のサイズで大成功を納めてしまったから、その大成功体験が諸刃の剣となる可能性もある、と。
またAppleのサービスを使わないで日々生きている人は多いけれど、Googleが提供するクラウドサービスを利用しないでネットに触れている人っているのかな?
つまりエンドユーザーは本当に欲しいものはクラウドの中にあって、しかもそれらの多くはダーターで提供されているってこと。iTune使わなくても他もある、と。
「Nexus ゴレンジャー」の出るタイミングが気になるけど、想像以上にAppleの凋落が早い……なんていう可能性も否定できない。そんな世の中、と。
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