2012年3月4日日曜日
続「半導体」について
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地上波で放映されたものを見てもナゾが残るし、
番組ホームページ上にアップされている
スタジオ収録の長尺を見てもナゾが残る。
ナゾナゾ出されると考えちゃうタイプなのです 笑。
答え。
「日本の半導体メーカーは工作機器の内製にこだわり没落した」。
これかな。
ディスコが従業員数100名ほどの段階で、初号機を生み出したのが1975年。
ただし、現在の社長、関家一馬氏が入社した当時は(89年)、
製品の改良改善を怠っていたツケもあってか売上は落ち込んでいた。
で、入社三年目の関家氏が中心となって
改良モデルを誕生させ、業績は急改善してゆく。
どうも会社の資料など読むと、関家などという珍しい苗字が他にも要職にあり、
番組中でも村上氏が「お父様の時代…」などと断片的に言っているので、
縁故のある人ではあるのは間違いないのだけれど、
入社三年目に新製品を創り上げて「結果」を出ししてまうのは事実。
が、当時、絶世を誇っていた
国内の半導体メーカーが砥石から始まった製造機器メーカーなど
歯牙にもかけないのは想像にたやすく、
ヘタをすれば買収、提携を「ディスコ」に持ちかけてディスコ側が断ったり、
あるいは、国外メーカーにもフラットに付きあおうとするディスコを
目の敵にした時代……などというのがあるのかもしれない。
素人の勝手な想像ですが……
が、番組中でもSDカードを切断して、その断面に8層もの集積回路が
積み重ねられていることを紹介しているけど、
どんどん薄く小さくなって難易度が増してゆく半導体の加工に対して、
ディスコと他との技術力の差が拡大していったのだろう…と予想する。
で、村上龍がチラと言っているのですが、
インテルとか、サムスンとかは、素直にディスコの技術力に依存して伸びた、と。
だから村上龍が視聴者に伝えたかったのは、
まずは青物横丁の片隅で、
ひとりの技術者に設計させ、みたいなところから始まりつつ、
大企業の傘下に入ることなく、
己のアイデンティティを貫きつつ、
現在、市場の7割を独占しているような立場のディスコ……ということなのだろうと。
ただし関家社長としては今は国内メーカーもお得意さんになっているので、
スタジオ収録映像では「ここの部分カット、カット」などと言っている。
侍映画も「切る」だし、
男性性の発露が「切り分ける」とか思っている輩としては、
最先端の「切る」はここだよな、と。
極薄のシリコンウェハースを超精度で切り分ける技術。
誇らしい。
まあ海外勢の恣意で没落した要素もあるだろうけど、
80年代に強大化した日本の組織の自爆…みたいな要素もあるのだな、と。
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