2014年3月2日日曜日
『アンディ・ウォーホル展 永遠の15分』 @森美術館に行ってみた!【 Art 】
六本木ヒルズにある森美術館で開催されている『アンディ・ウォーホル展 永遠の15分』に遊びに行ってきました!
そもそもウォーホル関連の展覧会って、ワタクシ既に結構、行っておりまして、今回の展覧会、実は最初は無視していたのですけど......。
が。コンビニで雑誌『Casa BRUTUS』の同展覧会の特集号を立ち読みしたら......。「こ、こんなデカイ規模の展覧会だったのか!」と。
実際に『国内最大の回顧展』と銘打たれていたりします。
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そこで、六本木界隈を通りかかった時、ブラリ覗いてみたのでした。
森美術館は六本木ヒルズのメインタワーの52階にあります。大人の入場料は1500円ですけれど、プラス500円で展望ゾーンに入ることもできます。
今回の展覧会は子供でも楽しめると思います。「昨今、子供いるから展覧会行かなくなったなー」なんていう人にもオススメしたいです。
『回顧展』なので、ウォーホルの生い立ちから始まって、商業雑誌用の広告イラストレーターの時代の作品とか、もちろん後にアーティストとしての作品群とかが、時系列順に怒涛の勢いで展示されまくっています。
これは洋画とか日本画とかにも言えるのですが、やはりモノホンを肉眼で観るのは、雑誌とかテレビとかで観る体験とは別物、ということですね。当たり前のことをあえて書いてます・w。
量産可能なシルクスクリーンではあるものの、モノホンがもつテキスチャーとかが表現しているものは絶対にあるぞ、と。
巷に溢れる大量生産品とか、メディアによる偶像イメージの大量拡散とかの時代の黎明期にあって、たわいもないものがもつ美しさとか、逆にメディアによって大規模に拡散される偶像の本質を炙りだしている....... と個人的には思っています。
つまり、多数派が価値がないと思い込んでいるものに対する愛と、逆に多数派が価値があると盲信しているもの侮蔑・批判、あるいはその本質に対する洞察でしょうか。
まさに“コピー&ペースト”。基本的には真似は誰でもできる。けど、そこに“とんち”が効いているかどうか.....。ベタにパクっても面白くもなんとも無いわけでして・w。
“コピー&ペースト”のカルチャーは、未だ、ギンギンに加速中でもあります。
そんな時代にあって、コラージュ作品です、と言い放てるかどうか・笑
ウォーホルの場合は、主に雑誌の商業広告からキャリアが始まったということで、当時のアメリカなんぞ、まさに雑誌メディアの超先進国でありますから、印刷物によるイメージの大量拡散、あるいはテレビというメディア、カメラ、ポラロイド、フィルム(動画)といった具合に、新しいメディアに対してはずっと積極的に関心をもち続けていることも分かります。
ベルベットアンダーグラウンドのように、音楽にも強い関心をもっていましたね。
基本的には今と変わらないと思います。だからこそ、ウォーホルの振る舞いは今だ価値をもつ。今に繋がる各要素がピュアなカタチで散りばめられているがゆえに。
で、有名になるほどにウォーホルは積極的に自らのアイコン化をセルフプロデュースしてゆく。メディウムとしてさらに巨大化してゆく......。
あと、作品のキャンバスも問いませんね。
美術館入り口前に展示してあるBMWのアートカーなんかが典型例かな。まあこれ、BMWが金出して、いろんなアーティストに依頼した広告そのものなんですけど。岡本太郎がホンダのS600かなんかを塗りたくったほうが圧倒的に早かった気もしてきた.....・笑
ともあれ、現代アートなので、展示の仕方もめっちゃ“とんち”が効いています。
有名なシルクスクリーンがただ並んでいるだけ......みたいなベタな内容をくれぐれもイメージしないでくださいね。ディズニーランドに行くみたいな気持ちのほうが良いかも・笑
森美術館ってこんなに広かったっけ? みたいな広大な展示スペースを思っきり贅沢に使い切っている。きっと驚くと思います。なので、具体的には書きませんが、「なに、ここスゲっ」みたいな体験も絶対にありますよ~。
あと、ウォーホルの有名な言葉も展示スペースには各所に掲げられているのです。
「誰でも15分は有名人になれる」ってのは有名ですね。
でもこの言葉に飽きたウォーホルはこうも言っているのです。
「誰でも15分後には有名人になれる」って。
どうでしょう? この言葉、仮に10年前でも「ん?」だったと思います。でも、今は、どうでしょう?
結構多くの人が、「そうね、もしかしたら15分後に有名人になっている可能性はなくはないな」と思うんじゃないでしょうか。手の中にあるスマホとか眺めながら、です。
で、個人的には最後の展示スペースで、やられましたね。キュレーターにやられたという印象。
ここだけはネタばらしすると、最後のスペースはウォーホルの私物の陳列なんです。物を捨てられない人だったらしいです。で、ウォーホルの作品をやたらめったら観た後で、ガンと目に飛び込んできたものがありました。
それは、尾形光琳を特集した日本の雑誌の表紙。屏風絵のアップ。ウォーホルは何度が来日していて、その都度、日本の雑誌とか本とかを購入していたのでした。それ、です。浮世絵の画集ももちろんありました。
勝手に「そっか、やっぱり日本のスーパーフラットってことか」と思いました・笑
さて.......。美術館に行くと、美術展のカタログとか欲しくなりますけど、今回のそれはかなりのヘビー級.....。けどご安心を。Amazonで扱っていますわ。
とりあえず、いぢょ。
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