■ じつは巧みに“表面的な安さ”を演出しただけ?
ということで、2017春モデルの発表会にて、同時アナウンスされた、『auの 学割天国 U18 / U25』。
月額 2,980円! という、格安SIMというか、格安スマホ・ライクなプライスが前面にドド~ンと打ち出されています。
もちろんも最新のiPhoneとの組み合わせにも関わらず、激安だよ~というところが最大のポイントでしょう。
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※ 若い世代がiPhone 欲しいのは仕方ナシ。やっぱり、主役はiPhoneなのが現実。
果たして同サービスは、本当にお得なのか? いやいや、実は背後に隠されているauの思惑とか、今回はマジに考察してみることにいたしま~す。
結論から言い放っておきます。
春商戦の景気づけのためのフェイクに近しい内容......。
とにかく、au がアピールする最大のポイントがこれ↓。大前提ってヤツです。
「最新のiPhone 7 なのに、月額2,980円! どや!」。
確かにキャッチー。月3GBのデータ量。そして、通話定額の「スーパーカケホ」も付いてきて、このお値段、と。
■ 19歳になったら、はいオシマイっ!
ただし、です。
まず、知っておきたいのはコレ↓。
「19歳になった途端、学割天国 U18 は適用外となり、学割天国 U25 へと移行する」。
つまり、月額2,980円の恩恵は、人によっては一ヶ月でフイになる場合があるぞ、と。そのメリットをフルに引き出すためには、19歳になるまでにある程度、期間のある契約時の年齢でありたい。
“24ヶ月縛り”というタームで他とお得を比較するのであれば、16歳以下であることが望ましいです。
次。
「auの固定回線サービス(スマートバリュー)併用でないと、2,980円化は不可」。
この時点でかなり怪しくなってきますねぇ。
スマートバリュー代を別に月々支払わねばならない......。
■ そもそも都合よく、家族でauに新規契約できる人ってどれだけ?
次。
「さらに家族で、新規にauに加入することが2,980円の適用条件」。
もちろん、家族が新規にauに加入しなくても、学割天国 U18 には入れますが、その場合、月々1,000円増し、となってしまうのであります。
月々1,000円の割引 × 24ヶ月だとして、トータル2万4,000円。確かに表面的には2万4,000円のお得ですが、その代償に“家族の誰かがauへとMNPしたりして、新規契約する必要がある”ってことなんですわ.....。
ついこの間まで、年度末となれば、iPhone だろうが何だろうが、最新端末を、一括ゼロ円・キャッシュバック付きでバラ撒いてきたauにとっては、わずか2万4,000円の出費で、新規が一件取れちゃうんだから、超~オイシイってところではないでしょうか?
しかも、です。
そもそも少子高齢化の折、都合良く、家族の誰かが完全なる新規でauと契約結ぶシチュエーションって? また、仮に家族の誰かがauへとMNPするとして、果たしてタイミング良く、その人が、契約更新月にあたっているケースってどけだけあんの? と。
※ 更新月でなければ、当然、高額な違約金が発生する。また、更新月であっても、MNP転出手数料と新規契約料あわせて約5,000円の追加出費が必要になる。
冷静に具体的なシチュエーションを想起すると、「月額2,980円」って絵に描いた餅の人のほうが圧倒的多数派に思えるのですがいかがでしょう?
■ おいおい、データ使用量が時代錯誤の従量課金制だってよ!
さらに、しかも、です。
学割天国 U18 って“従量課金”なんです。懐かしいっつーか、怖いっつーか、定額ぢゃないの?っーか。
月3GBって定額ぢゃないんですよ。使い続けると、その上のプランへと、自動的にプラス課金されてゆく仕組み。
3GBまでが、 2,980円。4GBまでが、3,790円。5GBまでが、4,490円。そして5GBを超えてMAX 20GBまでが、5,090円っ。
親の言うことを素直によく聞く、良い子ならいいんです。アナタ様のお子様みたく......。
auの最新データでは、auユーザーの13歳から18歳までの年齢層の場合、月間平均データ使用量が“5.5GB”だったりするわけです。5.5GBですぜ。
平均が既に5GBを超えているのですわ。2016年から始まったSpotify の無料プランで「ワンオク」を毎日聴きまくっていたら、それこそ、楽勝で5GBなんてブっ飛ぶわけです。はぁ。
ピコ太郎が狙ったのは、インスタの10分動画ですよね。そもそも画像主役なインスタはデータ食いなわけですが、今後さらに世の中が動画化してデータ・イーター化してゆくのは必至。
んで、いざ契約する時は、100円、200円に敏感だけれど、一度契約して、しかも家族まるごとの支払いの場合、徐々に総支払金額に対してルーズになってゆくのが、人の世の常ではないでしょうか?
「最近、なんか思っていたより高い気がするけど、まっ、いいか....」的な心理。いちいち請求書の明細を細々チェックする人って少数派なんぢゃないかな? とか思ったりもします。
そういう人こそ、“いいお客さん”なのはキャリアは重々承知しているぞ、と。
ここで整理しましょう。
・ 『auの 学割天国 U18』のメリットをフルに享受できる人は、そもそも決して多数派とは言えない。
・ 仮に、2,980円/月が適用となったとしても、息子娘が、密かにデータ使いまくっていて“プラス2,100円の支払い増”に親が気づかないケースが大いにありえる。
繰り返しますが、既にauの13~18歳の月間平均データ使用量は、5GBを優に上回っているのですよ!
auが、あえて“狙っている”、としか思えないのですがぁ。
牛丼とかタダで食わせて、得したキブンにさせる以上に、auがしっかり収益を得られるよう、巧みにデザインされている“なんちゃって新商材”としか思えないのですがぁ。
※ ARPU増加を見込めるシステムっちゅーか、仕組みっちゅーことネ。
一方で、auのサブブランドっちゅーか、格安スマホそのものブランドな、UQ mobile も狂ったよう、CFをバンバン打っていてビビります。そもそも押さえているKDDI用のスポット枠を利用しているのだと思うのですが、競合格安SIMブランドの多数派が決して真似出来ない出広量ですな。
いや、自動車メーカー・クラスでも羨望の出広量ですよ、絶対。
んで、です。他の選択肢。
UQ mobile のiPhone 5s でいいのでは?
月額1,980円から、が“お題目”ですが、24ヶ月で支払額を平均化すると、月々、約2,500円。やっぱり、安っ。
ただし、データ使用可能量が少ないからなぁ.....。
だったら、マイネオのauプランと白ロムのauのiPhone 6s 16GBの組み合わせとかだったらいいかも。
多少、マニア入ってますけど、auの6s は、白ロム購入でもSIMフリー化可能ですし、あと2年くらいは、楽勝で使えるのでは? と勝手に予想。また最新モデルとカタチがほとんど変わらないので、“古いの使っているヤツ”とか言われて息子や娘がイヂメられる可能性も低い・w
あるいは、中古の安いドコモ版iPhone 5s を探して買って、LINEモバイルの月々500円な『LINE フリー』プランに入るとかでもいいのでは? と思ったりもします。
大きなお世話ですが、そもそも特に中学生なんか、スマホでデータとか無闇に使わせないほうがいいのでは? 教育上......。な~んてね・w
ともあれ、です。
表面的な安さを演出して注目を浴びつつ集客する。→ 実際、その恩恵をフルに享受できる人は少数派。→ 仮に目当ての“格安”が手に入ったとしても、親が目を離すと、しっかりとプラス課金されちゃう仕組みを内在させておく。ヒヒヒ....。
怖いですねぇ。油断も隙もない、とはまさに......。
みなさん、2017年も用心深く、乗り切りましょ~!
とりあえず、いぢょ!
【追記】
ワタクシが、NifMo → IIJmio → mineo へと至った、マイネオ、コスパ最強“10の理由”を書きました。ぜひ。
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