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「Flipboard(フリップボード)」の日本語版(Beta)がiOS用に続き、Android用でもデビューしたというので早速、インストールしてみた。ただし、Google Playでは用意されておらず、専用のダウンロードサイトから。現状では野良アプリということになるが、果たしてその正体は?
ぶっちゃけ、感心しました。これは個人的には「Instagram」に続くもの。
これらふたつは共通する点があって、どちらも「タッチパネル式の端末から始まった」ところにある。InstagramはiPhone4から、そして今回の「Flipboard」はiPadから。もちろんFlipboardは、Intagramがごとく、プッシュ式のSNSではないものの、そのUIや操作性に対するセンスは共通している。
たとえば比較的新しくビジュアル的にも美しいと定評の「Pintarest」などと比べてみれば、タッチ式端末大前提か、何だかんだ言ってもPC前提か、の違いが大きいと感じさせる。もちろんPintarestのアプリ版というのにも期待したいところだけれど。
で、Flipbord、まずはiPad、続けてiPhone、そして今度はAndroid。Flipboard CEOのマイク・マッキュー氏は、昨今若手が目立つスタートアップの中では異例のITギョーカイでキャリアを積んできたオヂさんだったりする(あくまで比較してのオハナシ)。アイデア自体はずっと暖めていたのだけれど、さてPC用で作ろうかな…と思ったタイミングでiPad発売の噂を聞きつけ、「タッチパネル式のパッド」大前提でアイデアを具現化したとのこと。
フェイスブック、ツイッター、インスタグラム等の連携表示はもちろんのこと、Googleリーダーによって、個人による嗜好性の強いウェブデータ収集も可能となっている。ここにFlipboardは、自社が選考したキュレーターによる各種ウェブ情報の収集、及びメジャー系メディアのコンテンツを選択可能となっている。ただしキュレーターのセンスがどうしても出るわけで、現状ではビミョーだけど……。
マッキュー氏は、主にこのメジャー系ウェブメディアの部分で「広告料」を取り、企業運営の資金としている。社員数はまだ60人未満、専用アプリのダウンロード数は1000万程度で、日本語化されていない時点でさえ日本のユーザー数は世界第三位となっていた。iOSの日本語版もデリバリーされたばかりだしで、これから飛躍的に日本のユーザーが増えるのではないだろうか。
またわずかな時間、「Flipboard」をイヂってみて思い浮かんだのは「あ、これGoogleカレントの良くできたヤツだ」ということ。つい先日もGoogleカレントを再ダウンロードしつつ、我慢して「慣れる時間も必要だろう…」ということで付きあってみたのげけれど、やっぱり「捨てた」。
なんかイマイチ「ナニがしたいのか良くわからないアプリ」だったからである。で、今回「Flipboard」をイヂってみて「こっ、これか」と。「Googleカレントも後追いだったのか」と。
ハーバード首席卒業後ローレンス・サマーズに請われてクリントン時代のホワイトハウス、次にマネタイズに戸惑っていた黎明期のGoogleで辣腕を奮い、数年前ザッカーバーグ本人のたっての希望でFacebookに移籍したシェリル・サンドバーグという女性がいるのですが、彼女が現在FBでとても重視しているのが「やたらと社員を増やさずに運営すること」らしい。
まっ、それはともかく「Flipboard」、CEOは世代的にも雑誌という紙のメディアをそもそも愛しているのだと感じさせる。またビジネス化のコンセプトも明白。さらに、SNSは個人が結果的に「選択」したものである以上、どうしても一定の嗜好性から逃れられないが、Flipboardそのものはリアルに於ける「書店」のような雰囲気をもち、「偶然の出会い」も強く期待できるところもウリ。なによりかのJobsさんがベタボメしたという表示の美しさとUIの洗練っぷりは現状でもかなりイケている。
HTML5時代に向けて、いろんな意味で普遍的な「入り口」となるような気がします。
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