2012年10月11日木曜日

「SoftBank 4G」の正体


既に発売されているSBMの新端末ファーウェイの「Stream 201HW」。

発売当日にはユーザーイベントとかも開催されているらしく招待されたブロガー諸氏はリポートをアップしている。

気になる接続スピードは?

「30Mbps越え」とな。しかも安定して。
↑ 個人的には10Mbpsとかで繋がっていれば十分と思っていますが…

場所どこだ?

九段か……。

やっぱり繋がれば、人もいないし、超速っなんだな、と。

各種ITメディアによるWiFiルーターでのテストでも同様の結果が出ていたように思う。

で、も一回、SBMの冬春モデルの発表会を見返してみた。

まず、この“図”。



「マクロセルの基地局」なのですね。

莫大なるピンポイント攻撃でエリアカバーしていることが分かります。ただし、この縮尺でもカバーできていなところがあるからこそ、ピンポイントであることが分かるわけで……。

そもそもスマホって“移動”が大前提にありますよね。もちろん「SBM 4G」でカバーできないところは、プラチナバンドも含めた3Gが担当することになるわけですが。

また2.5GHz帯ってそもそも高周波帯であって、電波の指向性とか強いですよね。

掴んだら超速っなのは間違いないと思いますが、いろいろと厳しい面もあるのでは?と感じちゃうところであります。

で、上の地図は東京湾を右下にした東京丸出しなのですが、ではもっとエリアを拡大してみましょう……。



ぢゃんっ。

ぶっちゃけ厳しいよね。

もちろん人によっては超オイシイ端末になるのは分かってますよ。けど、全国レベルでの社会インフラとしてのスマホとしては、やっぱり電波やハードウェアの特性からして厳しいものではないか、と。

まあともあれ、です。


スマホってどうも一年くらい前からある程度の枠を決める必要があるみたい。

昨年の今の段階での孫さんの立場を振り返ってみよう。

実質、2.1GHz帯しかもってない。2.5GHz帯も特殊。

で、昨年の今の段階でもSBMの2.1GHz帯はぱっつんぱっつん。

でもってSBMに何より大切なのは……「iPhone」という商材、と。でもって、Appleは「次はLTEでいく」って決定していたみたい。

となればSBMに限らず都心の超混雑な状態なのだから、特に都心で強い2.5GHz帯をSBMが使いたいってなるのは当然ですよね。

でもどうもApple側が蹴ったみたい。スマホ用としては特殊すぎるもの。実質、SBM用になるわけで、そんなチップセットを用意するのはAppleは御免だったのでしょう。

結果、SBMは虎の子の次期iPhoneを「2.1GHz帯のLTEだけ」で展開しなくちゃならなくなった。

ピンチだよね。

だってauはもともと800MHzと1.5GHzのデュアルでLTE整備を進めてきたのですから。

まあ当然、ここでAppleは動く、と。「KDDIさんも2.1GHzでよろしく」。

そもそもAppleとしては、一国で二社以上のキャリアが競合しているのが理想。当然、調整するわけよ。で、飲めなかったらお取引は中止です。のひとことでオシマイですね。

auは昨年末から2.1GHz帯LTEの整備を始めたってことだから、まっ、そういうことかな、と。

ただ、それでも「3GとLTEでぱっつんぱつんな2.1GHz帯だけ」なSBMは不利に決まっている、と。

結果……

「テザリングできません」

「月間使用上限は1.2GB」

このふたつは撤回されましたが、SBMの本音の本音ってことでしょう。

ただし、きっとSBMが想像していた以上に「auのiPhone5はテザリンク解禁」がすっごくニュースになっちゃったし、相応に自社ユーザーがMNPを行使して転出する“初期の流れ”が、これまた想像以上だったんだと思いますね。

もちろんもともと「ヤバい」とは思っていたのですが、ハッキリしちゃったし、もうここは「千本社長に頭下げにいくしかない」って決断されたのでございましょう。

初戦の「iPhone4S」では結果として勝ったわけだし、「意外に大丈夫かもな」みたいなトコロもあったんじゃないか、と。

で、念願の900MHz帯もゲットできた、と。ただし、このプラチナバンドの基地局って100mの鉄塔建てなきゃいけなかったりで、ビルの屋上間借りしている基地局とは投資コストが違う。

高速道路の脇とかに立っている鉄塔とかみると、半端無くお金かかることが一目瞭然です。

プラチナバンドゲットの記者会見で確か向こう三年で5000億円とか基地局開局にぶっ込むとか言っていたしなぁ。もっとだったっけ?

2014年の夏になれば、900MHz帯でのLTEも開局できるしで、「4Sでも勝ったし、900MHz帯もゲットできたし、後2年は何とか凌げる、いや何とか凌げるといいなぁ……」みたいな精神状態だったんじゃないかな、そりゃ1.7GHz帯欲しいけど、お金かかるし、端末と基地局のチューンとか面倒だしぃ。

あと千本さん、苦手だしぃ、みたいなぁ・笑。吹っ掛けてくるの見えてるしぃ・笑。株式の時価からしたら、あの買収価格ってありえないでしょ、その筋に詳しい人だったら・笑。

で、孫さん自身、「最近の私は守りに入ってた、かも」とかツイットするのはそういうことか、と。

で、今回の発表会の冒頭で、「競争は素晴らしい」って言っていたのは正直だと思う。嫌味ではなく。「こんな私でさえ、競争が無かったら、守りに入って、安閑とするのをよしとしちゃうんだ……」ってシミジミ思ったんぢゃないかな。

で、今回の冬春モデルの内容も「一年前」を想起するれば納得のラインナップということ。

Androidユーザーは2.5GHz帯のLTEに逃がすしか選択肢はなかった、と。それだけ。

さて、本日はドコモの新作発表会だね。

「Galaxy S3 mimi」とか発表されても不思議ではない情勢なのですが……・笑。

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