2013年9月30日月曜日

続「iPhone 5cのナゾ」



そもそも日本で売る必要なかったんぢゃないかなー、と・笑。
 

■ アメリカ本国がメイン・ターゲットのシロモノ(だろう)

そもそも発展途上国などに弱いiPhone。これは何より端末価格が高いという事がすべて。なのでグローバルな視野で、さらなる販売拡大を目指すとなれば「廉価モデル」の新規投入が必至。これが大前提にありました。

しかしイザ、蓋を開けてみると「iPhone 5c」のSIMフリーモデルの価格は、ちっとも安くはない。「5s」と比較すればチョットね.....というレベル。これは数字が物語っており、今回初の世界同時発売となった中国では、世界で最も「5cの販売比率が低い」という結果が出ています。「5c」は、主に対中国市場向けなどという予想が強かったわけですが、価格設定からすれば当然の結果に。


中国の場合、買える人は当然「5s」を選び、買えない人が無理して買えるような「5c」の価格設定ではない、ということでしょう。中国もヨーロッパ同様、キャリア通しであっても端末代は一括前払いが大前提ですから、尚更というわけです。

ぢゃあ一体“どこ用”なのよ? という感じになるわけです。

次にご覧いただくのが発売3日間でのアクティベーション数から類推する「5s / 5c」の販売台数です。もちろんApple本体は一切数字を発表していませんので、第三者機関による類推となります。


「アメリカ本国」がAppleにとって巨大ボリュームだということが分かります。Appleにとって日本も黄金の国なのは間違いないところですが、日本の人口がアメリカの約2分の1ということを差っ引いても、それでもアメリカでの販売台数はブッチギリ。Appleとしては、発展途上国のことなんぞよりも、地元のマーケットをどう死守するかのほうが喫緊の課題なわけです。

アメリカは日本同様、キャリア通しで購入の場合“2年縛り”を条件に、端末価格を割り引いています。ただし、特に「日本のiPhone」の場合は世界的にみても超特殊。なぜなら“いきなし端末価格ゼロ円”で販売してしまうのですから........。なので乗り出し価格が安いからといってわざわざ併売されている“旧型モデル”に手を出すなんていう人はいないも同然なわけです。

一方、アメリカ本国での状況は日本とはまるで違います。


「iPhone5」時代、アメリカでは「4S」と「4」も併売されていました。その結果がどうだったかといえば、なんと「4S」と「4」を足すと「iPhone5」とほぼ同じ販売台数を記録していたのでした。

アメリカ人は日本人などとは比較にならぬほどコスパに対してシビアですし、リセッションの波もそれを後押ししていることでしょう。“100ドルの違いに猛烈にシビア”という特殊なマーケットです。

また冒頭の「各国別 5s/5c」の販売比率を見返すと、「端末代、一括前払い」大前提でありつつ、「リセッションが激しい先進国」が「5c」人気が高いことも分かります。フランスとかイギリスですね。

ちなみにアメリカ本国で現在販売されているiPhoneは三種類。


「5s」、「5c」、「4S」。それぞれキャリア通しで199ドル、99ドル、フリーです。この価格設定は「5」時代と変わってはいません。

ただし、従来であれば「5c」の位置に、旧型である「iPhone 5」が収まるはずだったのが、新規モデルの「5c」が鎮座しているという新構成となったわけです。

現行の「4S」ですが、ダーターでありつつも、なんと8GBモデルのみ。LTEに対応しない3Gモデルです。アメリカのど田舎とか、LTEも通じないし、これでいんぢゃね......的なものを感じます。これはこれで良しとしましょうか。超割り切りですな。

次に、真ん中の「5c」を「5」に置き換えたものをイメージしてみてください。「見た目があまりにも変わらない」とお感じにはならないでしょうか。Appleとしてはできれば「5s」を買ってもらいたいのは山々でしょう。だって100ドル程度の違いなのですし。けれど、10月半ばにアメリカはデフォルトするのでは?などと言われているアメリカ実体経済はやはり超シビアか、と

iPhoneトップモデルがもつプレミアム感を失わせたくないという配慮から、今回は“ミドルレンジとして乗り出し99ドルのポップな「5c」”を新設定したのでは?と思うわけです。

つまりAppleの本音は、見た目の格差の強く演出して、できるだけ“無理してでも「5s」を選んでくれる人が増えるといいな”.......ではないでしょうか。つまり「5c」はぶっちゃけ、できるだけ売れてほしくない、と。

さらに「5c」に付与された格差をば。

■ 質感が明らかに劣る樹脂製のボディ

■ 書き嫌いが分かれそうな色味(ボディカラー)の設定

■ 20グラムも重いこと

■ iOS7には役不足感のあるA6プロセッサー

■ iWatch等、近未来ウェアラブルデバイスとの連動を期待される「M7 コプロセッサー」がナイ

■ フラッシュや光学系も含め、バーストモードやスローモーションムービー等がないカメラ・ビデオ機能全体のスペックの低さ。ただし、画像処理の能力はCPUの処理能力とも連動しているわけで、そもそも「A7」プロセッサの能力がないと満足な結果が得られなかった可能性もあり。

■ 指紋認証システム「Touch ID」がナイ

整理しますと「iPhone 5c」というのはアメリカ本国独特のビジネスモデルから企画されたモデルであり、Appleの本意は「5c に流れる客層が減り、無理してでも5sを買う人が増える」ことにあるのでは? ということなのです。

ここで気になってくるのが「iPhone 5s」の品不足。

最新のヨドバシが公表している在庫表を確認してみましたが、「5c」はイエロー以外は即納状態にもかかわらず、「5s」はほとんどナイ状況が続いていますね。特にゴールドは壊滅状態。IT機器って鮮度があるから、この状態がいつまでも続くとヤバイかも....ですねぇ。マジで指紋センサーの歩留まりが改善していないのかも........。

飢餓感を煽って話題性を高める作戦なのかと思ったりもしましたが、せっかく100ドル高い値段で「5s」を買おうと思っていた人が、待つことが出来なかった,,,,,という理由で、利益率の低い「5c」を購入しちゃったら意味ないわけですしね、特に日本のバヤイ、なんだかんだ言って金満ですし、アメリカの次に台数の捌ける国なのは間違いないのですから。

以上、信じるか信じないかはアナタ次第・笑。

いぢょ。


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