2013年6月20日木曜日

「Spotify」とか


そもそも日本人のオッサンなので、ガジェ好きである・笑。「Galaxy S4」はシェアナンバーワンならではの積み上げた保守性がいいし、何とかハイエンドの世界でも生き残りたい「HTC One」には、やんちゃな革新性へのトライが感じられて心動かされたりもする・笑。

が、そんな“カタチあるものに対する憧憬”の時代は、基本的には過ぎ去っている印象が強い。たとえばiOS7の概要が発表されたことにより、当然、「iPhone5S」に対する関心が高まっている昨今であるけれど、まあ、どうもパッと見は「5」と変わりなさそう。

かたや、「Xiaomi Mi-3」とか「Ascend P6」とか眺めると、「うーん、ここまで出来ちゃうんだ」とハードに関しては決定的な差別化がソートーに難しくなっていることを実感する。どちらも中華スマホ。前者は、ネット直販を前提にしつつハイエンドでありつつ低価格を追求。後者は通信機材大手という資本力が土台にありつつ、P6では5th iPod touch並の激薄ボディを実現している。

林檎のハードウェアの進化はカメのようにも感じられる。きっとその方向だけでは株価はジリ貧となるだけだろう。もちろんiOSのお化粧直し程度でもダメ。革新的なエコシステム、またの名は利益創発システムの構築が喫緊の課題である。

ここで注目したいのが、アップルで言えば「iTunes Radio」(グーグルで言えば「Google Play Music All Access」)。

では日本でもお馴染みの「iTunes」と新サービスたる「iTunes Radio」は何が違うのか? あるいは延長線上の仕組みであって本質は変わらないのか? 

じつは「Radio」のほうが本質的に新しく、そこに旧来的な「iTunes」をシームレスに統合している。

が、ちょっと調べると、アップルの「(iTunesな)Radio」はちーとも新しくないことが判明してしまう。

知らんかった・笑。そもそも音楽を積極的に聞く習慣がないオッサンである......という言い訳がひとつ・笑。もうひとつは、ガラパゴス島の住人であって、典型的なグローバル情白乙であるということがひとつ・笑。

表題は「Spotify」としたが、「Pandra」とか、その他いっぱい・笑。

で、「iTunes」はとっくの昔にオワコンでありつつ、新興勢力が凄いところは「違法ダウンロード」ですらオワコンにしてしまったところにある。

正義と悪みたいな対立構造にある「iTunes」と「違法ダウンロード」であるものの、どっかのサーバにある音源データをダウンロードして、個人が所有する何らかのメディアに保存しつつ、それを適宜再生して楽しむ......という流れそのものはじつは同じだったりするのです。

いやもっとそれ以前、エジソンがレコードを発明した時から、「生音」をどう記録して、その何らかの記憶メディアをどう配るかというメディアと流通の流れの延長線上にあるわけです。


一方、Radioっていうのは、まさにストリーミングでありつつ、真空管からトランジスタなどという技術革新を伴いつつ端末は小型化=パーソナル化。既存の音楽コピー商品流通産業とは激しく対立していた時代もあったわけです。

じつは“同じ構図”を進化し続けるテクノロジーを背景にして繰り返しているだけ。


ただし、新時代はストリーミングとダウンロードが一体化しているという点にあって、従来的な「iTunes」ビジネスを引きずっているアップルは「Pandra」よりも既に古い。

そもそも「Pandra」はPC時代から存在するネットラジオ局。それがスマホの進化、通信性能の進化とともに、急激に時代の主役に踊りでたわけです。ただし、パンドラの本質的なアドバンテージは、「パンドラゲノム」。パンドラが独自に解析した音楽のレーティング情報と個々人の趣味嗜好を組み合わせて楽曲を提供するシステム。

「Spotify」も技術的背景があり、それは圧縮技術。パンドラがネットラジオ出身だとしたら、SpotifyはP2Pのグレーゾーンの出自。ただし、その圧縮技術が革新的で遅延がほとんど発生しないからこそ、ストリーミングに最適ということで発展してきたサービス。

これらジャパン・パッシングの典型例ですが、まっ、それは日本の音楽産業が世界第二位という巨額でありつつ、その六割がガラパゴス島固有のレーベルなので、権利関係が超面倒くさいということにある。4大レーベルと話をつければほとんどことが済むアメリカ本国とはダンチ。

以上を知れば、アップルもグーグルも後追いもいいとこ・笑。

とはいえアップルの場合は、カンファレンスではいつも、ジョニー様の横に民主党の超大物が座っていたりしつつ(スーツとTシャツという対照的な、けどどっちもむっちりしたおっさんのツーショットは印象的・笑)、やはりエンタメギョーイに対する“政治力”は半端ではないでしょう。

先日のWWDCでは車載用iOSもアナウンスされて提携するカーメーカーのロゴなどが紹介されていましたが、個人的には「トヨタはないのかナ」とか思ったばかり。じつはトヨタは、既にパンドラと昵懇みたいですね。あるいはトヨタがこれから選ぶのはグーグルのほうなのかな・笑。

で、時代の流れからすれば、ラジオの次はテレビということ。

いぢょ。



▶ Go to BEYOND THE MOTOR's TOP





-->

0 件のコメント:

コメントを投稿