2013年6月6日木曜日
「Microsoft Surface RT」
先日、有楽町のビックカメラで初めてマイクロソフトの「Surface RT」に触れた。
まったく関心が無かった・笑。けど、ちょっとは関心があったから展示品に触れることにはしたのだろうが・笑。
そうそう、先日書いたビル・ゲイツの「タブレットにはみんな苛ついているはずだ」という
コメントがかなり興味深かったのが大きいかも・笑。
きっとゲイツはメカニカル・キーボードがついていないタブレットが嫌いなのだと思った。苛ついているのはきっとゲイツ自身なのだ、と。
そもそも「ハズしている感」があまりに強かったのでハナから個人的な興味がなかったのだけれど、今回はナゼにハズしているのかを考えてみたいと思います。
iPadに初めて触れた時、じつはそのあまりの重さにハズしているとも感じた。メディアなんかではモバイルの革命みたいな記事が溢れていたけれど、「本当か?」とも思っていた。実際、朝の駅のホームなどでiPadを派手にスワイプしながら日経読んでいるビジネススーツ姿の女性なども見かけたけれど、心の中で「ご苦労様」と呟いたものである。← 今やそんな人は見かけず。持っていても7インチクラスのタブレットでしょう。
iPad。現状では「リビングルーム」とかで放置しておくもの、のように感じている。「あ、そだ」と思いついた時に手に取るみたいな使い方。
あるいは営業マンが仕込んでおいたプレゼンテーションを顧客に見せたり、見積もり取ったりとか。
あるいは美容院なんかのサービスで、雑誌のかわりに暇つぶしのネタとして提供したり。
基本的にはプッシュ型の特性ではなく、プル型、“受け身”の性格が強い情報端末なのだと思うのです。もともとがプルなので、プッシュしにくいからといって苛つくことはない、と・笑。
ただし、ゲイツとしては「ポストPC」みたいに世間様がタブレット(=iPad)を捉えるのが許しがたかったんだと勝手に予想するわけです。
なので従来からのマイクロソフトのエコシステムを破り、わざわざ自社製ハードウェアとして「Surface RT」をリリースしたのかもしれません。
タッチ式スクリーンにプラスしてモニタカバーにもなる薄型キーボード。
マイクロソフトはマウスとかキーボードとかの周辺機器の開発には昔からご執心ですから、「プラス・キーボード」の部分って実は従来通りだったりするわけです。← マイクロソフト製の周辺機器は評価高いと思います。
実際に手に触れるキーボードとかマウスに昔から徹底的にこだわっていたという部分も、ゲイツさんのキモ入りなのでしょうね。← PC本体はどこでもいい、と・笑。
で、「Surface RT」本体はiPad並の重さ。キーボード付けたりすると結局、結構な重さになっちゃう。
さすれば、そこにはMacbook Airの11インチが低価格で存在していたり、まあフツーのコンパクトなラップトップPCが星の数ほど瞬いている、と。
そもそもiPadの正体が、じつは本格的なモバイルマシンではなく、せいぜい家の中の移動とか、もっとプチモバイルな存在だった......としたらどうでしょう。
ただ以下のような「Surface RT」の使い方はあり、でしょう。
営業マンが顧客にプレゼンテーション用として使う。で、お客が目の前にいない時にワードやエクセルもがんがん使いたい。こういうのだったら生きる道はある気がする。でも、やっぱりビジネスになっちゃうナ~。Appleのような色気はない・笑。プレゼン用にはiPad使いつつ、ビジネス的に入力ガンガンしたいのなら、別にレッツノートとか持っていればいいわけですよね・笑。
だからやっぱりいらないんだな、と・笑。
しかも遅れて出したにもかかわらず7インチのラインナップがない。
「7インチなんて使いものにならない」なんつー、Jobsさんのブラフをまともに受け取ったのは、じつはマイクロソフトだけ.......などという笑い話があるほどで・笑。
昨日、新しいSNS(クラウドサービス)たる「Vine」を取り上げました。
ポイントはなんでこれもTwitterプロデュースなのだ、ということなのです。
別にニコ動のドワンゴだって出来るサービスだと思うのです。でもなんでまたまたTwitterなのだ、ということでありまして.......。
で、マイクロソフトというか、ゲイツさんのオハナシに戻れば「PC中心で世界を捉えている脳なのだろうな」という事。
PCで世界の覇王となったゲイツさんでありますから、その「PC脳」ぶりたるや俗人には理解の範疇を超えているのは間違いないでしょう。
しかもiPadはポストPCとか言われちやっているし。売れているし。
でも、そもそもPCを使ってプッシュしまくりたい人なんて絶対数はたかが知れていて、でも今まではPCしかなかったから、多数派もPCを使っていただけ、と考えるのてはどうでしようか。
多数派はそもそも受け身がお好きなのですよ。
そもそもJobsさんはキーボードを排除して、シンプルな板にしたかったわけで、おせっかいにも最初っからキーボードを付属させること自体がナンセンスというかなんちゅーか。別にあとづけでいいぢゃん、SANWA SUPPLYなんかのさ。笑。
また、マイクロソフトはSuface RTのような自社製品をこれからもプロデュースし続け、会社そのものがもつエコシステムをApple的に変えてゆく、みたいな姿勢を隠していません。
が...........。
PC同様、タブレットもどんどん儲からないハードウェアになってゆくのは必至。そのスピードは軽くPCの時代を上回ることでしょう。たとえば先日もASUSあたりが、128ドルとかの新興国用タブレットを発表しましたよね。そうそう、生まれつき価格破壊な「Nexus 10」もあります。
だからやっぱり、周辺機器だけに徹すればいいのです、マイクロソフトは・笑。あとXboxと。
とにかく、後出しジャンケンでハズシまくるってのは、「iPadの捉え方がそもそも間違っている」からなのではないでしょうか。
こうも言えます。PC中心とした強固な世界観で世の中を見渡している「PC脳」ゆえ、と。
で、この「PC脳」な感性は、Jobsさん亡き後のAppleも同様のものを感じるのであります。
ティム・クックCEOを筆頭として、Appleのプレゼンに登場してくる経営陣ってほとんとがJobsさんと同世代というか、ゲイツさんと同世代のかなりのオッサンばかりぢゃないですか。まあ徐々にジョナサン・アイヴが超全面に出張ってくるとは思うのですが、やや若いアイヴさんも含めて、なんかこう「きっと、違うナ......」みたいなものを感じるのですね。
プロダクツの質やデザインに対するこだわりを語るのは、デザイナーなんだから当然なのですが、Jobsさんと決定的に違うのはヴィジョンなんぢゃないかなー、と。
あくまで、抽象度の高い次元にあるヴィジョンがあってはじめてデザインとか実際にかたちがこの世に結晶化するんだと思います。Apple製品ってそういうものだと思っています。
だからスゲーわけです。
いきなり登場するのではなく、誰もが潜在的にあればいいナという欲望を既に持っているからこそ、かたちあるものとして目の前に登場すると、話題になるし、人気が出るし、結果、世界が変わるみたいな感じでしょうか。
けど、iOS7の話題にしろ、なんか「デザインのためのデザイン」みたいなオハナシなんぢゃないかな、と。かたちあるものの話に終始しているということかなー。
逆にジャック・ドーシーなんかはこう言っているわけです。「技術を目に見えなくさせたい」。
もうパーソナルコンピューティングの世界はとっくにそういうフェーズに入っいてるのだけれど、そもそもハードウェアメーカーとして利益を上げるという企業の根源的DNAが、新しい時代への本格的な対応を遅らせているというか。
あるいは、企業には寿命があって、Appleでさえ、その定めからは逃れられない、とか。
で、日本のITメディアなんかもそうなんですよね。
まず「物ありき」「ガジェットありき」。
もちろん仕方ないことではありますよ。
けど「Vine」とかまともに取り上げているのナイに等しい。
Twitterがこれだけ世の中に浸透してて、スクウェアが通貨の流通を根源的に変えようとしてて(正確にはひとりひとりの消費行動の詳細情報のデータ化)、そのTwitterが新しく動いたのが「Vine」なんだから、“とりあえず遊んでみました~”でいいと思うのです。
「Ingress」の時もそう思った。← これはグーグルプロデュースですが。
おちゃらけたネタでくだけたテイストの媒体でも、ことクラウドサービスとなると、びっくりするほど無視しちゃうことが多い。「PC脳」の時代のまま、ガジェット中心に世界を捉えているからだと思います。きっとわざとじゃなくて、体質だと思います。
もちろん筆者自身もガジェオタのそしりは免れません・笑。
iPhone5、超クールだと思うし、HTC J Oneも超カッコイイと思うし、Galaxy S4のスーパーそつない仕上がりぶりにも舌を巻いちゃいます。
もちろんデザインはあいかわらず超大切。
けど、PC脳すぎると、きっと「次が見えにくくなる」とも感じているところ。
とりとめなく、いぢょ。
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